ホームワークショップ : 第2回ワークショップ詳細

参加型ワークショップ

第2回ワークショップ「失敗しないための家づくり」−概要版−

1、敷地条件

●ポイント− 1: 用途地域・道路の確認

  1. 都市計画法による都市計画区域の内・外、また都市計画区域内において市街化区域・市街化調整 区域・区分未設定区域が設定されています。このうち、主として建築制限が厳しく定めらている のが市街化調整区域です。 市街化区域は計画的に都市としての機能をもたせ良好な市街化を形成させようというもので、12 種類の用途指定地域(無指定の地域もある)があり、地域によって建物の用途制限および容積率、 建ぺい率の制限が決められています。不明な点は建築士に相談するか、県庁や市役所でも調べる ことができます。
  2. 原則として、建物を建てようとする敷地は幅員4m 以上の道路又は空き地(43 条ただし書)に接 していなければいけません。(都市計画区域外は除く)ただし、4m 未満でも行政が認めたものに 関しては、一定の条件でセットバックすることにより緩和されますがセットバックした部分の敷 地は建ぺい率、容積率から除外され、さらに工作物等の築造の制限も課せられます。
  3. 建ぺい率
  4. 容積率(延べ床面積)
  5. 建物の高さの制限
  6. 建物の構造の制限
  7. 道路の位置や幅員、方位、隣地との高低差も十分検討する必要があります。高低差が大きい程、 土留めの費用がかかります。
  8. 市街化区域等建築が可能な地域内において、敷地が道路に袋路地状でしか接していない場合、袋 路地状の幅員・奥行きが法規制で定められていますので注意が必要です。(袋路地状道路が6m 以 上の場合は除く)
  9. 利用しようとする道路の交通量、人の動き及び道路に附属する設備関係の取り出し位置の確認を しておきましょう。(電気・ガス・水道・排水)

●ポイント− 2: 土地の広さ、形状、高低差

  1. 土地の広さや形状(幅・奥行)を実際現地で確認しましょう。 天気の良い日に太陽の位置を確認し、土地が真北の方向に対し傾いている場合は要注意です。
  2. 隣接建物の位置および開口部のチェック、隣地境界が明確になっているかどうか。隣家とのプラ イバシーの確保など隣地の建物の影響も、目で確認できれば安心です。
  3. 隣地との高低差を確認し、土留めが必要かどうかチェックしましょう。

●ポイント− 3: 地盤の確認

  1. 軟弱地盤の場合は、地盤改良や杭打ちが必要となりコストアップになります。
  2. 木造住宅では地耐力3t/m2、RC 住宅では3t〜5t/m2 は必要になります。また、同時に土質も 調べたほうがよいでしょう。
  3. 盛土が行われた土地の場合は半年から1年程度、建物の工事は避けたほうが賢明といえます。

2、コンセプト

ポイント− 1: 豊かな暮らしが楽しめる住まい。
ポイント− 2: 安全な住まい。
ポイント− 3: 長く住める住まい。
ポイント− 4: 四季の変化に対応した住まい。
ポイント− 5: 街並を考えた住まい。
ポイント− 6: 合理的・効率的な住まい。

3.これからの生活プラン

ポイント− 1:自分たちがイメージする暮らし(生活スタイル)を反映させながら、実生活にマッ チした住居の想定
ex1.家庭での過ごし方などをまとめてみましょう。
ポイント− 2: 現在だけではなく、将来の家族構成を見通した計画
ex1.今後、家族が増える予定はありますか。
ex2.親御さんの年齢や自分が高齢化したときのことを想定してバリアフリーにするかどうか。
ポイント− 3: 現在お住まいの住宅における問題点や改善したい点をリストアップ
ex1.間取り
ex2.広さ
ex3.設備
ex4.その他
ポイント− 4: 新居について、家族の希望・意見を調整
ex1.家族が楽しく生活できるようにいろんな意見を出し合う。

4.間取りの検討

ポイント− 1: 制約される条件を点検してみましょう
1. 経済的な条件として、『坪(3.3m2)単価』の情報を、家を建てた知人や関係者から聞いて、 大まかな「建築工事費」を割り出して見ましょう。
※参考(建築工事費単価/建物のみ)
構造等工事費単価(円/m2
在来木造167237(≒55
プレハブ193301(≒64)
2×4 179372(≒59)
在来耐火218924(≒72)
2. 敷地の条件として、規模・形状・風向き・日当たりなどを考慮して、プランを決めます。
ポイント− 2: お手持ちの家具、新規購入予定の家具などをレイアウトしてみる
ポイント− 3: 目的空間
1.パブリック空間---(居間、食堂など)
2.プライベート空間---(寝室,子供室など)
ポイント− 4: 移動空間(動線計画)
ポイント− 5: 設備空間
ポイント− 6: 収納空間
ポイント− 7: 隣地からの影響と隣地への影響を考慮しましょう
ポイント− 8: 人と車の出入り口は安全な位置へ
ポイント− 9: 隣地との離れは余裕をとって
ポイント−10: 建物の配置は将来も考えて

5.工法・構造の検討

どのような材料(構造材)を使って家を建てるかということが工法です。
構造材としては主に木質系、鉄骨系、コンクリートなどに大別できます。それぞれの工法について まとめてみました。

ポイント− 1: 木造軸組み工法(在来工法)
ポイント− 2: 2x4工法(壁組工法)
ポイント− 3: プレハブ工法
ポイント− 4: 鉄筋コンクリート造(RC造)
ポイント− 5: 鉄骨造
ポイント− 6: 高耐久住宅

我われ建築士が住宅設計する場合の多くが高耐久住宅です。

【高耐久】

住まいの耐久性は、白蟻の発生や木材の腐朽による構造体の劣化に大きく左右されます。
木材はその樹種によって、腐朽しやすいものとそうでないものがあり、昔から高級材といわれてき た。
ヒノキやヒバ、クリなどを土台に使った住まいは耐用年数も長くなります。

ex1.構造材の選定
ex2.構造補強
ex3.結露対策
ex4.腐朽菌の予防・対策
ex5.白蟻対策
ポイント− 7: 高性能住宅(高断熱・高気密住宅)
高性能(高断熱・高気密)住宅の条件
自然エネルギーの活用

6.設計者(工事監理者)・施工業者の選定

ポイント− 1: 家族のイメージにあった設計・施工
ポイント− 2: 設計者と納得がいくまで打合せをする
ポイント− 3: 施工業者を選ぶ

7.工事費・諸費用

建物の建設にかかる費用は大別すると、本体工事費、別途工事費、諸費用に大別できます。
総費用の7割以上が、本体工事費で占め、総費用のうち、本体工事費(建築工事+付帯設備工事費) 75%〜85%、別途工事費5%〜10%、諸費用15%〜20%となっています。

ポイント− 1: 本体工事
ポイント− 2: 別途工事
ポイント− 3: 諸費用

8.着工から竣工まで

一般の生活商品は購入後でも、クーリングオフやPL法等の商品に対する消費者保護の制度があり、 返品及び交換ができますが、住宅の場合は簡単にはいきません。
住宅が完成し引渡しをうけたが、当初とだいぶイメージが違っていた。ましてや契約書の内容とか けはなれたものが取りつけてあった等トラブルが少なくありません。
契約の時点でしっかり契約内容をチェックし、契約事項を相方で確認しあっておくことが大切です。

ポイント− 1: 請負契約では、書類が整った契約書を取り交わす

1.工事請負契約書
1.工事請負契約約款
ex1.瑕疵(カシ)担保
ex2.工事に伴う紛争の解決
設計図書・見積書

ポイント− 2: 工事監理

『工事監理』とは、建築主の立場から、工事が契約通り施工されているかどうか見守ることをい います。監理は専門家に依頼する方がよいといえるでしょう。
詳しい監理内容につきましては『監理業務には』をご覧下さい。

ポイント− 3: 建築主の工事現場での“仕事”

ポイント− 4: 仮住まい・引越し